その18
麻衣
久美が”根性焼き”を志願してきた…!
まさか、コイツがそんなことを自分から言い出すとは…
思いもしなかったことだったので、耳を疑ったよ
「久美…、お前、どうしたんだよ。言ってる意味わかってんのか?」
「うん、いくら私でもわかって言ってるんだよ。真面目に言ってる。思いつきの軽い気持ちじゃないんだってば!…私にも”刻印”して欲しいんだよー!」
久美、最後の言葉は叫んでた
そして、そのまま涙声になっちゃった
...
「私…、真樹子さんの側につけてもらって、麻衣には感謝してる。こんな幹部だけの、重要な話し合いにも同席できて…。でも、つらいんだ。私なんかが場違いだろうって気持ちが先に来て…。今日だって、みんなみたいに頭が回らなくて、話についていけてないし‥」
久美…
「自分だけ置いてきぼりで、情けないよ…。だから、だからさ…、自分を追い込みたいんだよ。覚悟をつけたいんだ。そうしないと、麻衣の期待にも添えないよ。いつまでたっても…!うっ、うっ、うっ…」
ノー天気が代名詞のようなこの久美が、こんなに苦しんでたなんてな…
「…さっき二人の”印”を見て、ふと思ったんだ。麻衣と真樹子さんの深い信頼関係はさ、この”繋がり”があってのことなんだって…。私も繋がりたいんだよ…!」
どうやらあの”印”が、私と真樹子さんの”絆”を導いたと感じたようだ
コイツにこんな感性が備わっていたとは、正直驚きだ
...
「…私、バカで弱っちいけど、それなら”他のこと”でもっと強くなりたいんだ。火傷痕ついても、それでどうのってことはないだろうけど、自分が変われるきっかけが欲しくて…。頭悪いから私、こんなことしか思い浮かばなくてさ…。どうせ呆れてるよね、麻衣…」
「久美…、お前がそこまでの気概を持ってくれてたなんて、うれしいや。まず私から言うよ。お前、真樹子さんに着いてすでに変わった。この短い間にな。自分じゃ気が付かなだろうけど。真樹子さんもそう言ってるし、リエや祥子にしてもだ、お前の”武器”が何かは理解してるからさ。だから今日みたいな会合だって、お前の同席には納得してるんだ」
「麻衣ー!あー!」
立っていた久美は、そのままフロアにしゃがみ込んで泣きじゃくった
「お前の気持ちは分かったから…。無理すんなって。痕はずっと残るし、第一めちゃくちゃ熱いよ。まあ、当たり前だけどな、はは…」
「…麻衣、ダメだよ、そんなじゃ!やるよ、私。もちろん熱くて大声で泣き叫ぶだろうけど。お願いだよ、私の内腿にも火を当ててくれよ!もっと前に行きたいんだ。みんなに着いていくには、”これ”やらないと!本気なんだ、麻衣…」
「…」
私は言葉に詰まった…
麻衣
久美が”根性焼き”を志願してきた…!
まさか、コイツがそんなことを自分から言い出すとは…
思いもしなかったことだったので、耳を疑ったよ
「久美…、お前、どうしたんだよ。言ってる意味わかってんのか?」
「うん、いくら私でもわかって言ってるんだよ。真面目に言ってる。思いつきの軽い気持ちじゃないんだってば!…私にも”刻印”して欲しいんだよー!」
久美、最後の言葉は叫んでた
そして、そのまま涙声になっちゃった
...
「私…、真樹子さんの側につけてもらって、麻衣には感謝してる。こんな幹部だけの、重要な話し合いにも同席できて…。でも、つらいんだ。私なんかが場違いだろうって気持ちが先に来て…。今日だって、みんなみたいに頭が回らなくて、話についていけてないし‥」
久美…
「自分だけ置いてきぼりで、情けないよ…。だから、だからさ…、自分を追い込みたいんだよ。覚悟をつけたいんだ。そうしないと、麻衣の期待にも添えないよ。いつまでたっても…!うっ、うっ、うっ…」
ノー天気が代名詞のようなこの久美が、こんなに苦しんでたなんてな…
「…さっき二人の”印”を見て、ふと思ったんだ。麻衣と真樹子さんの深い信頼関係はさ、この”繋がり”があってのことなんだって…。私も繋がりたいんだよ…!」
どうやらあの”印”が、私と真樹子さんの”絆”を導いたと感じたようだ
コイツにこんな感性が備わっていたとは、正直驚きだ
...
「…私、バカで弱っちいけど、それなら”他のこと”でもっと強くなりたいんだ。火傷痕ついても、それでどうのってことはないだろうけど、自分が変われるきっかけが欲しくて…。頭悪いから私、こんなことしか思い浮かばなくてさ…。どうせ呆れてるよね、麻衣…」
「久美…、お前がそこまでの気概を持ってくれてたなんて、うれしいや。まず私から言うよ。お前、真樹子さんに着いてすでに変わった。この短い間にな。自分じゃ気が付かなだろうけど。真樹子さんもそう言ってるし、リエや祥子にしてもだ、お前の”武器”が何かは理解してるからさ。だから今日みたいな会合だって、お前の同席には納得してるんだ」
「麻衣ー!あー!」
立っていた久美は、そのままフロアにしゃがみ込んで泣きじゃくった
「お前の気持ちは分かったから…。無理すんなって。痕はずっと残るし、第一めちゃくちゃ熱いよ。まあ、当たり前だけどな、はは…」
「…麻衣、ダメだよ、そんなじゃ!やるよ、私。もちろん熱くて大声で泣き叫ぶだろうけど。お願いだよ、私の内腿にも火を当ててくれよ!もっと前に行きたいんだ。みんなに着いていくには、”これ”やらないと!本気なんだ、麻衣…」
「…」
私は言葉に詰まった…



