花園のおひめさま

「んんんんと、7歳からだから?10年かぁ。いやはや、長いもので」

小さい頃を思い出してしみじみしてしまう。

「小さい頃の善はかわいかったのになぁ。なんでこんな意地悪になっちゃったんだろ?」

小さい頃の善はにんじんが大嫌いで食卓に出てくる度に『にんじんさんは好きだけど僕には食べられたくないって言ってるんだ!』って謎の言い訳して怒られてたなぁ。

今や涼し気な顔してにんじんも私の苦手なピーマンもぺろりと食べちゃうんだから。

「子供の成長は早いわねぇ」

「いや、誰目線だよそれ」

間髪入れず涼くんの鋭いツッコミが刺さる。

「もちろん幼なじみ目線だよ」

「なんやねんそれ」

そんなくだらない会話を繰り広げていたら。

「ねーえーそんなことよりさぁ、早く倉庫行かん??麻からまだ来ないんすかーってメッセージきてるー」

痺れの切らした声が頭の上から落ちてきた。

結くんだ。