ああ、放課後なんて来なければいいのに。
いつもは放課後を待ち望んでいるはずが今日は真逆。約束の15時。教室で先生と2人向かい合っていた。
「佐々木さん。お家の方を連れてきてと言ったはずでしょう」
「すみません。数日前に相談した通り連絡がつかなくて」
「口答えする気?!そもそもあなたはっ!!」
ついに立ち上がって怒鳴り始めた先生。私は俯いて謝る一方だ。そのとき、廊下が騒がしくなる。浮き足だった女子たちの声が校舎に響いた。
__ガラッ
突然私たちしかいない教室の扉が開く。振り返るとそこにはスーツ姿の、彼がいた。
「きょ、すけさん?」
「遅れてしまってすみません。迷ってしまいまして」
よそ行きの笑顔を浮かべた彼の手には皺がついた紙が。三者面談の案内のプリントだった。登校後から見当たらないと思っていたけれどまさか家に落としていたなんて。
「失礼ですが、佐々木さんとのご関係は?」
「霞とは従兄弟でして、来れない母に代わって俺が。成人しておりますのでご安心ください」
すると彼は裏ポケットから出した名刺を先生に渡す。目を丸くした先生に、彼が持っていた名刺を見る。
“桜坂財閥社長”と小さく書いてあり下には桜坂恭介の文字が。
いつもは放課後を待ち望んでいるはずが今日は真逆。約束の15時。教室で先生と2人向かい合っていた。
「佐々木さん。お家の方を連れてきてと言ったはずでしょう」
「すみません。数日前に相談した通り連絡がつかなくて」
「口答えする気?!そもそもあなたはっ!!」
ついに立ち上がって怒鳴り始めた先生。私は俯いて謝る一方だ。そのとき、廊下が騒がしくなる。浮き足だった女子たちの声が校舎に響いた。
__ガラッ
突然私たちしかいない教室の扉が開く。振り返るとそこにはスーツ姿の、彼がいた。
「きょ、すけさん?」
「遅れてしまってすみません。迷ってしまいまして」
よそ行きの笑顔を浮かべた彼の手には皺がついた紙が。三者面談の案内のプリントだった。登校後から見当たらないと思っていたけれどまさか家に落としていたなんて。
「失礼ですが、佐々木さんとのご関係は?」
「霞とは従兄弟でして、来れない母に代わって俺が。成人しておりますのでご安心ください」
すると彼は裏ポケットから出した名刺を先生に渡す。目を丸くした先生に、彼が持っていた名刺を見る。
“桜坂財閥社長”と小さく書いてあり下には桜坂恭介の文字が。



