彼らの関係は言葉にするなら犬猿の仲がしっくりくる。
長く生きている恭介さんには親しい人がいないのかと思っていたのだけれど、こうやって言い合える仲の人がいたのかと思った。
「あの、改めて言わせてください。佐々木霞です。よろしくお願いします!」
「あー、霞ね。さっきは驚かせてすまんかったな」
夜叉さんが握手を求めて手を差し出す。先程までの印象とはガラリと変わった。私も夜叉さんの手を取る。
握手をしたのはいいが瞬く間に恭介さんが間に入って手は離れた。彼の方を向いた時、壁掛け時計が見えて本来の目的を思い出す。
「あ、そうだ。お夕飯作るのでキッチン使ってもいい?」
「あるもの好きに使ってくれて構わない。こっち」
恭介さんに手招かれてリビングが見えるような形で配置されているキッチンに向かう。元々2人で使っていたにしては大きい冷蔵庫に多くの食器。そしてどれも高そうである。
冷蔵庫を開けると意外にも様々な食材が揃っていて、調味料なんかも豊富に取り備えてあった。
「……何をつくる?」
冷蔵庫を覗いている私に横から同じく覗いていた彼が話しかける。正直ここまでちゃんと揃っているのは想定外で逆に迷ってしまう。
長く生きている恭介さんには親しい人がいないのかと思っていたのだけれど、こうやって言い合える仲の人がいたのかと思った。
「あの、改めて言わせてください。佐々木霞です。よろしくお願いします!」
「あー、霞ね。さっきは驚かせてすまんかったな」
夜叉さんが握手を求めて手を差し出す。先程までの印象とはガラリと変わった。私も夜叉さんの手を取る。
握手をしたのはいいが瞬く間に恭介さんが間に入って手は離れた。彼の方を向いた時、壁掛け時計が見えて本来の目的を思い出す。
「あ、そうだ。お夕飯作るのでキッチン使ってもいい?」
「あるもの好きに使ってくれて構わない。こっち」
恭介さんに手招かれてリビングが見えるような形で配置されているキッチンに向かう。元々2人で使っていたにしては大きい冷蔵庫に多くの食器。そしてどれも高そうである。
冷蔵庫を開けると意外にも様々な食材が揃っていて、調味料なんかも豊富に取り備えてあった。
「……何をつくる?」
冷蔵庫を覗いている私に横から同じく覗いていた彼が話しかける。正直ここまでちゃんと揃っているのは想定外で逆に迷ってしまう。



