お勘定のところに先にいた恭介さんは財布から黒く光るカードをスタッフに手渡した。あれが、噂のブラックカードなのかと息を飲む。
まあ、400年以上生きていれば富は増えるだろうとは思うけど……と頭の中で思考する。
「オーナー、いつもありがとうございます」
スタッフが受け取ったカードを彼に返しながら言った。短く返事をして戻ってきたそれを財布にしまっていた。
「お、オーナー?」
「……?はい、このお方は“桜坂財閥”の現会長のお孫様で、このホテルのオーナーをしてます」
恭介さんは適当に合わせておけとでも言いたげに私を目を細めて見つめる。
「あはは、そうでしたそうでした。ハハッ」
薄ら笑いでその場を凌ぐ。またも彼の知られざる情報を入手してしまった。
まさかあの桜坂財閥会長の孫でこの高級ホテルのオーナーをしてるだなんて。桜坂財閥といえば日本トップの財閥だ。
ホテルのエレベーターに乗って、ドアがしまってすぐに私は彼を問い詰める。
「ご馳走様でした、それとあの桜坂財閥の孫って本当ですか!!」
「正確には孫じゃない。俺がまだ呪いにかけられる前からの信頼できる家臣に俺の苗字である“桜坂”を与えた。そしてその末裔が今の会長一族だ」
つまるところ会長よりもこの人は身分が上であり、天下の桜坂財閥は実質的に彼が栄えさせたと言うことになる。
まあ、400年以上生きていれば富は増えるだろうとは思うけど……と頭の中で思考する。
「オーナー、いつもありがとうございます」
スタッフが受け取ったカードを彼に返しながら言った。短く返事をして戻ってきたそれを財布にしまっていた。
「お、オーナー?」
「……?はい、このお方は“桜坂財閥”の現会長のお孫様で、このホテルのオーナーをしてます」
恭介さんは適当に合わせておけとでも言いたげに私を目を細めて見つめる。
「あはは、そうでしたそうでした。ハハッ」
薄ら笑いでその場を凌ぐ。またも彼の知られざる情報を入手してしまった。
まさかあの桜坂財閥会長の孫でこの高級ホテルのオーナーをしてるだなんて。桜坂財閥といえば日本トップの財閥だ。
ホテルのエレベーターに乗って、ドアがしまってすぐに私は彼を問い詰める。
「ご馳走様でした、それとあの桜坂財閥の孫って本当ですか!!」
「正確には孫じゃない。俺がまだ呪いにかけられる前からの信頼できる家臣に俺の苗字である“桜坂”を与えた。そしてその末裔が今の会長一族だ」
つまるところ会長よりもこの人は身分が上であり、天下の桜坂財閥は実質的に彼が栄えさせたと言うことになる。



