同じ小学校出身のアキナは、わたしが小さい頃から教室でおとなしくしているよりも外で遊ぶほうが好きな子だったことを知っているし。

 図書の時間に、わたしが図書室にあるマンガしか読んでいなかったこともバレている。

「ちょっと、調べものあって」

「ふーん。なに調べてたの?」

 アキナは図書室に行って調べものまでしたというわたしの話に目を瞬いているし、カノンは図書室に行ったのに何の本も手にしていないわたしのことを怪しむような目で見ている。

 なに調べでたか、って……。図書室なんてほんとうは行ってないし、なにも調べてないよ……。

 どちらかと言うと、思ったことが顔に出ちゃうタイプのわたしはウソをつきとおすのが苦手。

 だからカノンに追求されて、目が泳ぎまくった。

「ニコちゃん?」

 挙動不審なわたしを、カノンがますます怪しむようにジッと見てくる。