「何が入ってるの? 枝豆とチーズとそれから……」
赤っぽい色がチラッと見えている。
「エビ?」
あてずっぽうで答えたら、新海くんが「惜しい」と少し眉根を寄せる。
「正解は、枝豆とチーズとカニカマ。多めに作ったから持ってきたけど、いる?」
新海くんがそう言って、わたしが答える前にカバンの中からお弁当箱とは別のタッパーを出してくる。
たくさんできたから、って。
たまに、うちにお裾分けを持ってくるお隣のおばちゃんみたいだ。
不良みたいな金髪男子のくせに、なんだかんだと毎回わたしの分のおかずを用意してくれている新海くんは、けっこう世話焼きだと思う。
ふふっと笑うと、新海くんがタッパーの蓋を開けながら怪訝な目で見てきた。



