初恋ランチタイム


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 ひさしぶりに訪れた中庭の花壇には、ピンクや白のコスモスの花が咲いていた。

 中庭に植えられた木の葉も、一部が紅葉し始めていて。しばらく来ないあいだに、秋の装いになっている。

 手を引かれて中庭までやってきたわたしは、先に花壇のレンガに座った新海くんから拳三個分ほどの距離を空けて隣に座った。

 こんなふうに、新海くんと並んで花壇に座るのもひさしぶりだ。

 ドキドキしながら膝の上で重ねた手を擦り合わせていると、新海くんが茶色い紙袋の中から大きめのサンドイッチボックスを取り出す。

「実は今日、妹の誕生日でさ。お弁当はサンドイッチにしてってリクエストされた」

「そうなんだ。おめでとう」

「ありがとう」 

 にこっと笑うと、新海くんがサンドイッチボックスのフタを開ける。

 そこには、ハムと卵、ツナマヨ、イチゴジャムとチーズを挟んだ三種類のサンドイッチが入っていて。そのいくつかは、幼稚園の涼音ちゃんが食べやすいようにか、くるくると可愛く巻かれていた。

 サンドイッチの横には、タコさんウィンナーと茹でたブロッコリーとミニトマトが添えられている。