カノンとアキナの言うとおり、一学期のオムライスの調理実習をきっかけに、クラスメートたちの新海くんを見る目は一八〇度ぐるりと変化した。
まず、野田くんを筆頭に男子たちが新海くんと仲良くなった。
小学校時代に地域のサッカークラブに入っていたという新海くんは、お弁当を食べたあと、昼休みに校庭でサッカーをして遊んでいる野田くん達の主戦力として毎日のように引っ張られていく。
そのおかげで必然的に、わたしと新海くんの週二の中庭でのランチタイムはなくなった。
四時間目の授業が終わるとすぐに、野田くんとその他の男子メンバーが新海くんの周りを取り囲んでしまうからだ。
その状況は、夏休みを挟んで二学期が始まっても続いていて。つねに野田くんを中心とした男子メンバーと一緒にいる新海くんに、わたしが近付く隙はない。
だけど野田くんが新海くんと仲良くなったことで、新海くんのことを怖がるクラスメートはほとんどいなくなったし、悪いウワサもなくなった。



