「それにしても、一学期の調理実習のあとからすごい変わったよね。新海くん」
「そうそう。特に野田くんとか、『にーの、にーの』って、いつもべったりじゃん」
「新海くん、料理上手いだけじゃなくて、体育もなんでもできるもんね」
「いろんな部活から勧誘来てるけど、断ってるんでしょ。妹のお迎えあるから」
「みたいだよね。それにほら、高校生とケンカしたとか万引きしたってウワサもさ、ほんとうは違ったじゃん。不良どころか、ほんとうは優しくていい子だってわかって、最近の新海くん、女子ウケもすごいからね」
「ね。最近、髪の色も落ち着いた感じになったし。自然に笑ってたらかわいいっていうか、ふつうにかっこいいもん」
わたしの目の前で、カノンとアキナがそんな会話を繰り広げる。それを聞かされたわたしの心は、ずどーんと一気に落ち込んでしまった。



