初恋ランチタイム


「サッカー行こう。おれとにーので先に外出てゴールとっとくから、誰かボールよろしく」

「はーい」

 一番にお弁当箱を片付け終えた野田くんが、新海くんを引っ張るようにして教室から出ていく。

 ドアから走り去って行く新海くんの後ろ姿を、わたしは少し切ない気持ちで目で追った。

「ニコちゃーん、どこ見てる?」

 お弁当を食べる手を止めてドアのほうを振り返っていると、カノンとアキナがからかうように声をかけてくる。

「べ、別に……」

「今さら誤魔化さなくていいじゃん。わたし達には全部バレバレなんだし」

「そうそう」

 カノンとアキナにニヤリと笑いかけられて、わたしはただ赤くなるしかなかった。

 そう。全部バレバレ。

 カノンとアキナには、わたしが新海くんを好きなことも、わたしが常に新海くんを取り囲んでいる男子たちにヤキモチを妬いていることもしっかりとバレている。