関わりがないどころか、わたしは週に二回新海くんと一緒にお昼休みを過ごしていて。

 今から新海くんと一緒にお昼ごはんを食べようとしている。

 それを知ったら、アキナも驚くかもしれない。

「とにかく、ニコちゃんがいないあいだに、カノンのことはわたしがなだめとくよ。だからニコちゃんも、放課後までには仲直りしてよね」

「ごめん……」

 わたしがアキナに伝えたそのひとことには、いろいろと複雑な気持ちが込められていた。

 気まずい空気のなかにアキナを巻き込んじゃってるのは申し訳ないし、カノンと気まずいままも嫌。

 だけど、根拠のないウワサで新海くんを悪く言うのだけはやっぱり納得がいかない。

「アキナー、早く食べようよ」

 離れた場所からわたし達の様子を窺っていたカノンが、待ちきれなくなったのか声をかけてくる。

「はーい。じゃあ、ニコちゃん。こっちはまかせて、またあとで」

「ありがとう」

 カノンのほうに早足で戻っていくアキナの背中を見送ると、わたしも教室を出た。