雑貨屋には、インテリアとして使えるものや、人にプレゼントするおしゃれなアイテムまで、色んなものが揃っている。

「これいいね。買うよ」

リティクはおしゃれなパッケージの紅茶のパックを何個か見てレジに持って行く。その後ろにはモニカとナタリアが並んでいた。その他には、それぞれ可愛らしいぬいぐるみを手にしている。

(四月一日先生はどこだ?)

キョロキョロと桜士が辺りを見回していると、見慣れた後ろ姿を発見する。桜士が近付いていくと、そこはハーバリウムが並べられたコーナーだった。液体に閉じ込められた美しい景色を、一花の瞳はハーバリウムを興味津々と言いたげにジッと見つめていた。

「ハーバリウム、お好きなんですか?」

桜士が声をかけると、一花は肩を一瞬震わせた後、いつもの笑顔を浮かべて「はい」と頷く。

「すごく綺麗なのでずっと見ていたくなるんです。買おうかどうかいつも迷っちゃうんですけど、家の家具に合わないかなと思っていつも見るだけで終わっちゃうんですけどね」