藍の葬儀から早二週間、桜士の姿は巨大ショッピングモールの中にあった。一人で来たわけではない。一花とヨハン、そしてeagleのメンバーたちがいた。

「映画面白かった!まさか、あんな展開になるとは思わなかったよ〜!」

そう興奮しながら言うのは、アメリカ人の麻酔科医、アルフレッド・ブレイディだ。その隣でこのチームのリーダーであるチリ人の外科医、クラウディオ・エルナンデスが頷きつつも、「少し落ち着こうか、アルフレッド」と声をかける。

「でもアルフレッドが興奮するのもわかる!最後のシーンなんか、鳥肌立っちゃって、もう大声で叫びたいくらいだったから!」

ケニア人の看護師、アルオチ・キバキが目を輝かせながら言う。その横でオーストラリア人の看護師、オリバー・ホープが「最後のバトルシーン、確かによかった!」と大きく頷く。

「ファンタジーを見るのは初めてだったが、中々面白いものだな」

ドイツ人の産婦人科医、モニカ・ハイドの言葉にインド人の薬剤師兼臨床工学技士のリティク・タゴールが「モニカ、初めてだったのか?オススメのファンタジーいくらでも貸すぞ?」と言う。