聡明なインテリ総長は、姫を余すことなく愛したい


へぇ…紫呉さんよく知ってるな…。



ゼラニウムっていうお花は知ってるし、見たこともある。



香水があるっていうのは初めて聞いたかもしれない。



……でも、それ私にわかる?



教えてもらったものの、果たしてわかるのだろうかという別の問題も生まれてくる。



「今度香水屋にでも行ってみますか?ゼラニウムの香水は色々あるはずです」



また悩み始めた私を察してか、そんな提案をしてくれた。



え…そ、それってもしかしてデートってやつなんじゃ…?



紫呉さんに直接言われた訳でもないし、私のために言ってくれたんだろうけど…。



もしかしたら、2人でお出かけが出来るかもしれない。



そう思うだけで心が弾む気がした。



「紫呉さんはいいんですか…?」



「もちろんです。俺も近々買おうと思っていたので、ちょうどよかったかもしれません」



やった…!紫呉さんとお出かけができる!