聡明なインテリ総長は、姫を余すことなく愛したい


「ノヴァと張り合おうとしたり、こちらが悪行を止める際に反発してくる奴らは大勢いる。ですが、ただ“気に入らない”という理由だけで突っかかってくる組があるんです」



き、気に入らない…?



「俺たちがやることなすこと全てが気に食わないんでしょうね。俺はまだ一度もありませんが、よく奇襲にあったとかいう話を聞くことがありますよ」



「奇襲…!?」



さっきからオウム返ししかできないけど、それくらい驚いている証拠だ。



だって、この世界にもそんな人たちがいるなんてびっくりしちゃう。



「『Razikaru(ラジカル)』。それが彼らの組織名です。耳に入れておいてください」



「わ、わかりました。覚えておきます」



…とは言っても、覚えておくだけじゃなんの意味もないのでは…?とも思う。



警戒しようにも、顔だって知らないのにできるはずがない。