「…誰かに感謝されるためにしているわけじゃありません。それに、一蹴しているのは俺じゃなくて他のメンバーです。まぁ、指示を出しているのは俺ですが」
あ、そうなんだ。
たしかに紫呉さんは頭が良さそう?だし、的確な判断ができるんだろうな。
それはそれですごい…と尊敬していると、斗真さんがニヤニヤ死ながら紫呉さんの腕をつついた。
「紫呉、なにカッコつけてんだよ?ほとんどの武道の有段者だろ?」
斗真さんの言葉に、紫呉さんは顔をしかめた。
「えっ!?そ、そうなんですか…!?」
たしかに、ずっと私のことを守るって言ってくれていたけど…。
「別にカッコつけたわけじゃないですけど?わざわざ言う必要も無いと思ったまでです」
「紫呉さん、凄すぎます…!」
紫呉さんの肯定で、さらに尊敬の眼差しを送る。
斗真さんは“ほとんど”って言っていた。



