気付かないふりして、蓋をして。
必死に言い訳を探していたのかもしれない。
絶対叶うはずのない恋なんて、したくないから。
……でも、やっぱりどこか心の中で思っちゃってる。
無意識に求めて、思い出して…そんなことの繰り返し。
それが続くことの方がよっぽど苦しいって、思い知らされた。
「…まぁわかるよ。自分が自分じゃないみたいな、あの感覚が嫌なのは。でもさ、仕方ないじゃん」
「仕方ない……?」
って、どういうこと…?
「そ。だってほら、よく言うじゃん。恋は理屈じゃない…だっけ?どんなに頑張っても、本能には逆らえないんだよ」
「ほ、本能……」
なんか、ちょっと大袈裟なような気がするけど…。
「だから、頭で考えたって無駄だと思う!頭でわかってるってゆーのは嘘!わかってたら恋なんて生まれないから!」



