「…っ、みっともない顔してる俺を翠に晒せるわけないでしょう?」
もっと…もっと、紫呉さんのそういう姿が見たい。
紫呉さんの余裕のなさそうな声を聞くと、なんだか変な気持ちになってきて…ちょっとだけ、怖くなった。
でも、ここで引くわけにはいかない。
「そんな紫呉さんが見たい…って、思っちゃうんです。…ダメ、ですか?」
紛れもない私の本音が、紫呉さんに届いたのかどうかわからないけど…。
「っ…ほんと、どうなっても知りませんから」
や…やった………!!
紫呉さんに初めて勝ったかもしれない…!
文脈的に手をどけてくれるんだと思い、一人で歓喜していると。
「っえ…?」
気づけば私は、宙を見上げていて。
「男を煽ったらどうなるのか…しっかりその体に教えてあげましょうか」
顔の両側に置かれた腕と、私を見下ろす紫呉さんとの距離の近さが、ベッドに押し倒されたのだと教えてくれた。



