わかりたくないです……。
だって、私が姫(?)なんて……。
頭では理解できても、心が追いついていかない。
「…言ったじゃないですか」
「へ……?」
私はこれからどうすれば…と、途方に暮れていたら、紫呉さんはいつの間にか私の目の前にいた。
座っている私よりも遥かに高い紫呉さんを見上げたら、
「死んでも守り抜く、って」
決意のこもった声で、自信満々に言いきった。
その姿があまりにもカッコよくて。
「っ…!!」
ドクン、と脈が飛ぶ感覚。
紫呉さんしか目に入らない。
目に、したくない。
「翠に指一本触れさせない。そんなこと、俺が絶対許しません」
「っ…そ、んなこと言われても…」
でも、まだ受け入れられない。



