聡明なインテリ総長は、姫を余すことなく愛したい


紫呉さんの中の何かを、私が駆り立てた…と解釈しても、おかしくないわけで。



っ…どうしよう、嬉しすぎる…。



「紫呉は今シャワー浴びてるだけだから、もうすぐ来るんじゃない?この部屋は紫呉の部屋だし」



「わかりました……って、え?」



今、斗真さんはなんて……?



サラッと言われて頷きかけたけど、とんでもないこと言ってなかった…?



「し、紫呉さん…の、部屋なんですか…?」



確認のため、もう一度聞いてみる。



でも、やっぱり聞き間違いではなかったらしい。



「うん?そうだけど…。ほら、ここ俺ん家だからね。ちなみに俺の部屋はこの隣だよ」



「え……えぇっ!?」



わ、私知らないうちに紫呉さんの部屋に来てたの…!?



しかも、ここが紫呉さんの部屋だと言うのならば、このベッドは紫呉さんのベッドということで間違いないだろう。



う、うそ…どうしよう、ちょっと緊張してきちゃった…。



さも当たり前のように話す斗真さんに、驚きが隠せない。