「俺たち…いえ、正確に言えば“俺の”弱味を見つけるためだけに、ここに乗り込んでこようとしてたんです」
乗り込んでこようとしていた…って……。
「え、ここの場所がバレちゃってるってことですか…!?」
「はい。まぁ、そうなります」
それってかなり危ないんじゃ…!?
ちょっとやばいな〜くらいの勢いで返事しないでください!!
特に深く考えていないように見える紫呉さんは、チョコレートを口に放り込んだ。
「最近色んな倉庫に現れていたので警戒していたのですが、なんと当てずっぽうだったらしいですよ。本当に馬鹿ですよねぇ…」
「呑気にチョコレート食べてて大丈夫なんですかそれ…!?」
全く気にしていない様子の紫呉さんを見ると、逆にこっちが心配になってくる。
「あなたが慌てたって意味ないでしょう?余計な心配は無用です」



