「あ、今はもちろんそんなことないよ?」とも付け加えた蓮見先輩。



「は、はあ……」



と、言われましても…。



蓮見先輩は至って真面目に話してくれているけれど、私の理解力が乏しいばかりに噛み砕くまで時間がかってしまう。



えぇっと、つまり…?



ハルちゃんはもともと女の子ではなく、男の子の蓮見先輩だった。



女の子の格好をしていたのは、蓮見先輩のお母さんが影響していて…。



………うん、考えても意味がないよね。


脳がオーバーヒートを起こしてしまいそうで、もう考えることを放棄した。



過去は過去、今は今だし…。



昔の話をするよりも、今は目の前の蓮見先輩とどう向き合うかの方が最優先。



蓮見先輩が『Radical』のメンバーであるのかどうかを見極めないといけないし、本当に私のことを好きでいてくれているのかも確認しないといけない。