ほ、ほんとかなぁ…?
あっけらかと笑う彩那ちゃんに疑いの目を向ける。
もう顔の火照りは治まってきたけれど、まだ微かに熱い頬を両手で抑えながら唸った。
「うー…でも本当、蓮見先輩になんて言って断ればいいんだろう…?」
相手はあの、風紀の王子様と呼ばれているらしい蓮見先輩のことだ。
もし変に断って傷つけてしまったら、学校内の女の子たちから何をされるかわかったものではない。
少女漫画とかでよくあるような、校舎裏や体育館裏に呼び出されて…みたいな。
そういうことになりかねないよね…。
「そこは普通に、彼氏がいるので無理です!!って言っちゃえば?本当のことなんだし」
「そっ…れは…うーん…」
たしかにそういう手もあるとは思う。
実際、もし紫呉さんが私の“本当の”彼氏だったら同じことを言っていたはず。
躊躇っているのは、私が正式な彼女ではないから。



