笹の葉にこの願いを


それから私達は、去年と同じように、2人で楽しんだ。

そして、時間はあっという間に過ぎていった。

「もう夜なんだ...。」

「お、笹の葉。
 短冊書くか?」

「うん。
 遥斗は何をお願いするの?」

「俺?
 俺は...。」

カキカキカキ

「ん。」

『菜都が笑顔で過ごせますように。』

「遥斗自身の願いはないの?」

「これが俺の願い。
 そういう菜都は?」

今、言わなきゃ。

「...私ね、遥斗とずっと一緒にいたい。
 こうやって一緒に遊んだり、いろんな話
 をしていたい。」

「うん。」

「そうしてたかったなぁ....。」

ぎゅっ

「また会えるから。
 また遊ぼうよ。話そうよ。」

「うん...!」

遥斗。ありがとう。