遥斗は七夕の日の夜に消えた。

遥斗は何も悪くなかったんだ。


「願い事、叶うといいね。」

「うん!」

「おい!あぶねぇぞ!」

キキーッ

ガシャン


あの時、遥斗は私を庇って消えた。

遥斗があの事故の前に書いた短冊の願いは、

『菜都が笑顔で過ごせますように。』

この願い事だった。

あの時から決めたんだ。

ずっと笑顔で生きるって。