「よし、降下するぞ!」 ドクターヘリが地上にゆっくりと降りていく。 病院のすぐ横にあるヘリポートへ着陸。 救命救急スタッフも駆け寄ってきた。 氏家先生と白井さんも、素早くヘリから降りて後部の扉を開ける。 私が乗ったストレッチャーが機体から引き出された。 フタッフ全員でストレッチャーを押しながら、病棟へ向かっていく。 雨粒がポツポツと私の顔に当たっている。 見上げた空は、灰色に包まれていた。 その直後から意識を失い…… 私の記憶は途切れてしまった……