「ふふ、こういうのは美華が好きなのよね。よく読まされたっけ」

 今でも美華のことを思い出す。ひとり残してしまった妹は、私が死んでもちゃんと立ち直っているだろうか?
 私と違ってぱっちりとした瞳に愛嬌のある笑顔で、いつも周りを明るくする向日葵のような子だった。

 どうか幸せになっていて——そう願わずにはいられない。