「…?お客さん帰るのかい?」
そう言って店の女将が呼び止めた。
「!?…お、おい!…」
「え?…いやその…」
「せっかく来たのに帰るなんてもったいないよ」
「ち、ちょっと…」
店の亭主が小声でそう言って女将さんを引っ張ってひそひそと話した。
「な、なんだいいきなり」
「なんだいはこっちの台詞だ…あのお客さん前に来て暴れた…」
「何言ってんだいよく見てみなよ…あの客、前に来た人とは別人だよ」
「な、何言ってんだよ!…あ、あれ?よく見たら前に来た客はもう少し大きかったような…」
「だろ?それにあのお客さんの額、見てみなよ」
「あ!…あんな形、前に来た客にはなかったな」
「だろ?」
「おい…」
「!?…へ、へい…な、何でしょうか?」
「いや…何でしょうか?はこっちの台詞、何だよ…人を呼び止めておいて…」
「ひ!?…す、すみません!」
「ち、ちょっとあんた…あん時の隕石と違うだからまったく…すみませんねぇこの人、前にあたみたいな隕石が来て暴れまくったあげくかんじょうを払はないで行った客がいてねそれにものすごく怖い感じの客で…それでうちの旦那が怖がちまって…」
「へ、へー(やべそれが俺だてばれたら追い出される!?…幸いこいつが俺の額にはまちまって取れないおかげで別のやろだとか思われるが…ここはこのまま別のやつのままでやり過ごすしかねぇな)」
なぜ店の亭主が怖がっていたのかというと赤い隕石は願い星が居た。
 所に来るまでずっと悪いことばかりをしていました。
星を破壊したり店を壊した挙げ句お金を盗みそのお金で遊びまくりお金がなくなったらまた星やその星にある店を壊しまくっていた。
 そしてこの水の星でも今いる店を荒し放題、荒らしてお金を払わずに飲み逃げをしていたのだった。
幸い額に願い星がいたため他のやつだと思われたので赤い隕石はやり過ごすことにしました。
「それでどうします?」
「え?」
「飲んでいきますか?お客さん?」
「ああ、そ、そうだな…」
そう言って赤い隕石はその店で飲むことにした。
赤い隕石が席についたら他の客の話し声が耳に入ってきた。
「おい、聞いたか?」
「何だよ」
「願い星が誘拐された話」
「…ぶーごぼごぼ」
そう聞いた赤い隕石は飲んでいたお酒を吹き出してむせた。
「お客さん!?大丈夫かい?」
そう言って女将さんが赤い隕石の背中をさすった。
「ごほ…ああ」
「何でも月ぐらいに大きくって赤い隕石が誘拐したて話だ」
「何だそれ…そんなでけえ隕石なんて見たことないぜしかも赤い隕石て…」
「俺もだ…そんなでっかくて赤い隕石なんて珍しいからな」
「お客さんその話、本当かい?」
「?ああ、そうだぜ」
「…実はここだけの話その隕石、家の店に来たんですよ…」
店の亭主はその話をそしていたお客さんの所に行って小声でひそひそと話した。
「え!?マジか!?」
「そんでどうしたんだよオヤジさん」
「暴れに暴れまくって帰って行ったよ」
「そりゃ災難だったね」
「災難なんてものじゃないよ」
「確かに…けど話によるとその赤い隕石はあちこちにある星の居酒屋や店を壊しまくって旅をしてるて話だよ」
「そうなのかい?」
「ああ、何でも何かの腹いせに壊しまくっているて話さ」
「その話なら俺も聞いたことあるよ…たしかその赤い隕石はもともとでっけい星だったらしいが…う~ん何だか…」
「たしかたくさんの隕石がその赤い隕石になる前の星にいっぱい来てぼろぼろになちまってさらに追い撃ちをかけるように運悪くブラックホールに呑み込まれちまったらしいけどブラックホールはそう簡単には脱け出すことの出来ない空間だ…あっちこっち傷だらけになりながらも何とかブラックホールから脱出、出来たみたいたが以前に比べて体は真っ赤で大きさも動けるくらいの大きさになったて話だよ」
「けどその赤い隕石になっちまった赤い隕石が言っていらしいが"何で俺だけこんな目に合わなきゃいけないんだこうなったら全ての星をぶっ壊してやる!" て言っていたらしいよ」
「それであちこちの星に行っては壊しまくっているてことか…」
「ああ…」
「けど理不尽だよそのせいでうちの店が被害に合うなんて…」
「まあまあいいじゃねぇかよ」
「よくないよ!お客さん!」
そう言って店の亭主はテーブルをバンと叩いてそのお客さんに詰め寄った。
「まぁ聞けよオヤジさん…俺が良かったて言うのは訳があんだよ」
「ふん!訳なんてあんのかよ!」
店の亭主は腕を組んでまだ怒っていたが仕方なくそのお客さんの話を聞くことにした。
「俺が良かったて言ったのはその赤い隕石は居酒屋や店を壊す前は星そのものを壊していたらしんだよ」
「え…星そのものを壊していた?」
「ああ何でも動けるようになった時は月よりデカかたらしくてなあちこちの星を壊しまくっていたらしいよ」
「え!?星を…?」
「ああ…」
「そりゃ店が壊される以前の問題だなこりゃ…星がなきゃ店も何も出来ないからな」
「まぁ暴れただけで良かったて思えば…」
「けどなぁ…」
「それに話によると店ごと壊されたて所もあるらしいからな」
「何!店ごとか!?」
「ああ…それを思えば良かったんじゃないかなぁ」
「そうだぜオヤジさん」
「…それもそうだな…」
その話を聞いていた赤い隕石はお金をおいて静かに店を出た。
「?あれ…ここにいたお客さんは?」
「ああ…そこにいた客ならお金おいていちまったよ」
「?…こりゃ多いね…ちょっとお客さん!あら何処にもいないよ…」
お金が多く支払われたので女将が赤い隕石に返そうとお店の外に出たがもう赤い隕石の姿がなかった。
「…」
店を出た赤い隕石は何か思い詰めていた。
「…ふぁ~あれ…僕…寝ちゃたんだ…ふぁ~…ごめん、おじさん」
「…?…起きたか…」
「うん…?おじさんどうかした?」
「…どうもしねぇよ…」
「?…」
「それより次の星に向かうぞ!」
「うん!!」
目が覚めた願い星に赤い隕石はそう言ったが赤い隕石はこの時、店の亭主とその客の話を聞いて気づいたのです。
自分の体の異変に…
そして願い星もまだそのことには気づいていませんでした。
それに赤い隕石の様子がおかしいことも…そのことを何も知らない願い星は次に行く星はどんな星なのか楽しみで仕方ありませんでした。