皆さんは流れ星に願い事をしたことがありますか?
 けれど流れ星に願い事をしても必ずしも願いが叶う訳ではありません…
それもそのはずだって本当に願いを叶えてくれる星はたった一星だけなのですから…
ある日の夜空、満点の星空を観に人々が山の頂上へ集まっていた。
「わー凄い…こんなにいっぱいの星、初めて観たよ!」
「ここからだとよく観えるんだ…」
「これなら流星群バッチリ観れるね!」
「ああ、今日は晴れて良かったよ…」
「うん!」
そう言って人々は夜空を見上げていた。
そんな中、星を見上げて観ている人達を空の上から見下ろして観ている者がいた。
「ハァー…やっぱり居ない…」
ため息をついてそう言って悲しそうな顔をしていた1つの星。
「?…今日もいなかったの?」
 その星の近くにいた星が声をかけた。
「あ…うん…」
 星はそう尋ねられてうつ向いて頷いた。
「そう…」
「まぁ焦ることはないよ」
「気長に待ってればいいさ」
「…うん」
 回りにいた星達にそう言われて星はうつ向いたまま頷いた。そんな様子の星を見て回りにいた星達は星を励ました。
「そうだよお前は一度、流れたら終わり何だからよ~く考えろよアハハ」
 とそこへ流星群が近くを通りかかり星に嫌味を言った。
「流星群!!」
「何だいその言い方は!!」
「本当のことだろ…」
「だからといってそういう言い方はないだろ!」
 流星群達の言い方が余りにも酷い言い方をするので星達は怒って流星群達に文句を言ったらそれをきっかけに回りの星達と流星群達は言い争いを始めてしまった。
「や、やめて…!!…ぼ、僕は大丈夫だから…」
 その様子を見ていた。1つの星は星達の言い争を止めさせた。
「けっ…つまんねぇやつ行こうぜー」
そう言って流星群達は行ってしまった。
「まったくあいつらは…」
「毎回、来るたんびにああ、やって嫌味を言いに来るんだからな…」
「まったく懲りない奴等だ」
「けどあんたも何で言い返さなくなったんだい?」
「だって…言い返しても意味がないんだもん…僕は流星群達や皆みたいにずっと居られないから…一度流れてしまったらもう皆には会えない…」
 そう言ってその星は落ち込んでしまった。
「そんなこと無いってまた会えるよ」
「そうだぜきっと…会える…」
「そう…だよね」
そんな星を見て他の星達は励ましたがその星は他の星達が心配しないように笑顔で言ったが何処か悲しげだった。
『どうして僕は願い星 、何だろう?もし願い星じゃなかったら皆とずっと一緒に居られたのかな?流星群達と一緒に何度も流れることができたのかな?』
そういつも思っていた星だった。
その星は願い星と言ってどんな願いでも叶えられる唯一の星だった。だが願い星は他の星達とは違って一度流れてしまうと願い星は消えてしまうのです。だから願い星はいつも思っていた。
 ずっと皆といっしょにいられたら流星群達といっしょにいろんな所に行けたらと…けれど他の星達と違ってずっとそこに留まることはできないましてや流星群達のように何度も流れることもできないただ願いを叶えるための星なのです。
「ハァー(僕は何のために居るんだろ?…誰かの願いを叶えるため?…じゃ僕はどうなるの?折角、生まれてきて流れてしまったら…僕は皆とずっと一緒にいたいのに…)」
そんな願い星の願いは叶うことはなく時間だけが過ぎていった。
 そして月日は流れ願い星はもう7年以上も流れることはありませんでした。
 願い星は長くその場にと留まっていたがもうそろそろ流れないと限界なことが分かっていた。
 本来、願い星は長くその場に留まることはできない生まれてきてすぐに流れる願い星はいたが大抵の願い星は1年以内には願いを叶えていた。
叶えたい者の願いを見つけたら流れていくそしてまた新しく願い星が生まれるそれまでは新たな願い星は生まれては来ないのだった。だがもう7年以上も新しい願い星は生まれて来てはいなかった。
それを心配した回りの星達が今の願い星の事を気にかけていた。
このままだと誰の願いも叶えることはなく消えてしまうそしたら次に生まれてくる願い星はいなくなってしまうそうなってしまったら星達は輝けなくなってしまうのです。
星達が輝けるのは太陽のお陰だけではなく願い星の力もあってこそ星達は輝き流星群は流れていられるのです。
願い星が人々の願いを叶えることで輝きの源となり星達は輝き続けることができる。
願いを叶えることの出来る願い星がいなくなってしまったら星達は輝けなくなるそうならないように星達は願い星の事をいつも心配していた。
「それにしてもこんなに長い間、願い星が流れ無いのは初めてだ」
「ええ」
「今までの願い星はすぐに流れた者もいたが…」
「長くても1年以内には流れてはいた…」
「こんなに何年も流れ無いとは…」
「まぁ願い星が流れるのはその願い星の意思ですからな…願いを叶えたいと思う者が現れない限り願い星は流れることはできない」「ハァーどうしたものか…」
星達は困っていた。
その頃、願い星は天の川のほとりにいた。
「ハァー(僕は何のために居るんだろ…誰かの願いを叶えるため?…けど叶えてしまったらもう僕は…)」
願い星はため息をついてそんな事ばかりを考えていた。
「ヤッホー…次はあの星にすっか!ニヒヒ」
その頃、願い星が居る天の川のほとりの近くに月と同じぐらいの大きさの赤い隕石が現れた。
「そんじゃ行きますか!」
そう言って赤い隕石が勢いよく流れようとしたらふと気になる青い星が目に止まった。
「?何だあの星、回りの星とは違って青い光だなあのでっけ星と同じで青く光ってんな」
「そりゃそうだろあのこは他の星とは違う願い星だからな」
「願い星?」
「何だあんた知らないのかね?あの子は星の中でも特別な星でね」
「本当に願いが叶えられる星、何だよ」
「本当に?」
「何も知らないんだなお前さん」
「この宇宙じゃ知らない者などいないのに…」
「珍しいな」
回りの星達がそう言っている中、赤い隕石は別の事を考えていた。
「…本当に願いが叶えられるか…」
「だけどそろそろ願いを叶えなければまずいな」
「?おい、それはどう言うことだ?」
「?お前さん誰だい?」
「俺のことなんてどうでもいいさっきの願いを叶えなければまずいて…」
「ああ、つまりこのまま誰の願いも叶えずにいたらあの子は消えてしまうだよ」
「な、何!?…てことは願いが叶わないてことか!?」
「ち、近いんだが…」
「ああ!」
「ひ!?」
顔を寄せて赤い隕石が睨んだら星達は怯えてしまった。
 あまりにも赤い隕石が睨むので星達は恐がってしまい話が聞けなくなってしまった。
「ち…これじゃ話、聞こうにも聞けねぇじゃねぇか…しゃねぇ直接、本人に聞くしかねぇか…」
赤い隕石は願い星がいる天の川のほとりに行った。
「おい!そこの!…」
赤い隕石は大声で願い星に声をかけた。
「!?…な、何?…」
願い星はビックリして振り向いたら真っ赤で月と同じぐらいの大きさの隕石を見てびくびくしながら返事をした。
「お前に聞きたいことがあんだよ…お前、流れる前に消えちまうて本当か?」
「え?…うん」
「マジかよ!だとすると今のうちだよな…そんじゃよ」
 赤い隕石が何か言う前に願い星が断った。
「やだよ」
「な!まだ何も言ってないだろうが!!」
「言わなくたって分かるよ僕は願いを叶えたいと思うものの願いはわかるんだ何を願っているのか…」
「な!何でわかるんだ!!」
「願い星は願いを叶えたいと思うものの願いが分かるのは…叶えたいと思うものの願いは僕に伝わって来る本当に叶えたいと願っているのら…」
「ぅ…じゃ何だ…俺の願いは分かってるてことか?」
「うん…それに願い星は誰の願いを叶える訳じゃないそのもの願いを叶えたいと思うものじゃないとダメ何だ」
「何だと!?」
赤い隕石がそう怒鳴って言った。
「!?…」
願い星はよけいに恐がってしまった。
「あ (や、やべまた怖がらせちまった)…おい」
「!…」
赤い隕石が声をかけたら願い星は恐がって逃げてしまいました。
「あ!おい待てて!?」
赤い隕石は願い星を追いかけた。
「まちあがれ!!」
「!!…こ、来ないで~」
願い星が逃げていたら赤い隕石が物凄い勢いで願い星に迫ってきて今にも追い付きそうな勢いで来るので願い星は叫んで逃げていた。
 それから何れくらい逃げ回っていたのか願い星も赤い隕石も疲れてしまいお互いに逃げるのも追いかけるのも止めた。
「ハァハァつ、疲れた~ハァー」
「ハァハァな、何でこんなに疲れなきゃなんないんだハァー」
「そ、それはおじさんが追いかけてくるからだよ!」
「お、お前が逃げなきゃ俺は追いかけなくってすんだんだ!」
「!…おじさんが怒鳴るからだよ!」
「ぅ…わ、わり…ハァー」
赤い隕石は願い星にそう言われて願い星に謝って赤い隕石はため息をついた。
「?…どうかしたの?」
願い星はため息をついた赤い隕石が気になりそう尋ねた。
「?…」
「ため息ついて…」
「ああ、いやな…俺は昔からこんなんだから回りのやつらは俺が睨むだけで怖がるやつらばかりだったからなまともに話せるやつは居なかったんだ…」
「だったら睨まなきゃいいのに…」
「…それが出来たら苦労はねぇよ」
「何で?」
「それは…て、俺のことなんてどうでもいいだよ」
願い星の問いに答えず赤い隕石がそう言ってはぐらかした。
「そんな事より俺の願い…」
「やだよ…」
赤い隕石が願い事を言う前に願い星は即座に断った。
「な!…何でだよ!」
「おじさんの願いは全ての星の破壊でしょ…」
「な!…」
「そんな願い叶えたくない!僕は…皆と一緒に居たいのに…」
「…何でだよ」
「え?」
「何でお前は皆と一緒に居たいんだよ」
赤い隕石の予想外の質問に願い星はちょっと驚いた。
「え…それは…願い星だから…」
「どう言うことだ?」
「さっき流れる前に消えるて言ったでしょ…」
「ああ」
「流れても僕は消えるんだよ」
「え?」
「僕は流れても流れなくっても僕は…消えてしまうんだ…」
「どう言うことだ?」
願い星はそう説明したが赤い隕石はよくわかっていないためしぶしぶ願い星は赤い隕石に説明した。
「…願い星は願いを叶えるための星…だけど一度…願いを叶えると消えてしまう…でも願いを叶えないと次の新しい願い星が産まれてこない…願い星は願いを叶えては消えてまた新たな願い星が産まれる…願い星はそれの繰り返し何だ…」
「それでか…て、どう言うことだ?」
 そう説明を聞いてもよくわかっていなかった赤い隕石は願い星にそう尋ねた。
「あら…もう…つ・ま・り僕は消えたくないの!」
「ふーん…だったら流れなきゃ良いじゃねーか」
「…さっきの話、聞いてた?」
「お、おう…聞いてたぞ」
願い星は簡単にそう言ったが赤い隕石はわかっていないのか願い星は睨みながら赤い隕石を疑っていた。
「な、何だよ何疑ってんだよ…」
「…兎に角おじさんの願いなんて叶えないから…」
願い星は疑いながら赤い隕石にそう言って願い星はプイとそっぽを向いてどっかへ行こうとした。
「お、おいちょっと待った!」
「何?」
 願い星は赤い隕石に呼び止められて少し怒りながら赤い隕石を見た。
「あ、えーと…(やべ!!呼び止めたのはいいがそのあとどうスッか考えてね!!)」
「…?何も用がないなら僕は行くよ」
「ち、ちょっと待った!!」
「だ・か・ら…何!?」
 願い星は余りに赤い隕石がもしつこいので怒って言った。
「いやその…(このままじゃ願いを叶えてもらえね何とか機嫌を損ねないようにしねと)」
そう思いながらも赤い隕石は何とか願い星に願いを叶えてもらおうといろいろ考えた。
「…(だ、駄目だ何も浮かばねー!)」
が赤い隕石は何も浮かばずに頭を抱えていた。
「…はぁ~…分かったよ。おじさんの願い叶えてあげる」
「!?…ほ、本当か!?」
苦悩している赤い隕石を見て願い星はそう言った。
「うん…ただし条件があるんだ」
「よしゃ!!これで全、宇宙にある星を全て破壊し宇宙を支配するのだアハハ!!」
「ねぇ聞いてるの?…」
「うん、じゃ早速…」
「やっぱりおじさんの願い叶えるの辞めた…」
「な、何~!?何でだ!?さっきまで叶える気、満々だったじゃねぇか!?」
そう言って赤い隕石は願い星に近寄った。
「ち、近いし…別に僕は叶える気、満々じゃない…それにさっきも言ったけどおじさんの願いを叶えるのに条件がある…もしその条件をのめないのなら僕はおじさんの願いは叶えないから」
赤い隕石が 余りにもしつこいので願い星は条件を出した。
そしら赤い隕石は考え込んでしまった。
「…(どうすっかもしこいつが出す条件のみ込んだら俺の願いは叶うが)…」
そんな事を考えながら赤い隕石は願い星の事を見た。
「…(そういやこいつ本当に俺の願い叶える気あんのか?さっきまで"叶えたくない"て言ってたのに)…なぁ何で急に叶える気になったんだ?」
赤い隕石はそう疑問に思って願い星に尋ねた。
「え…そ、それは…(まずいあんまりしつこく付きまとわれるのがやだからああ言っちゃたけどその先の事、考えてなかったどうしよう)」
「なぁ何でだ?」
「えっと…(どうしよう…う~ん…あ!そうだ!!)そろそろ僕も願いを叶えたいなぁと思って…アハハ」
願い星はそう聞かれてどうするか困って苦し紛れにそう言って苦笑いした。
「ふーん、まぁいいか…」
願い星がそう言ったら赤い隕石はあまり気にしなかった。
「ふー」
「そんで条件て何なんだ?」
「…それは…僕を連れて行ってほしいんだ」
「連れて行くって何処にだよ?」
「いろんなところに…」
「いろんな…て、ありきたりだな」
「だ、だってずっとここにいたから何処に行きたいかなんて言われても分からないんだもん」
「そりゃそうだな…けどよそんなに行きたいなら自分で行きゃいいだろ…」
「…行けるんならとっくに行ってるよ!」
「そりゃそうだよな…けど何で今まで行かなかったんだよ」
「…おじさん僕の話、聞いてないじゃん…」
「え…あ、アハハ」
願い星にそう指摘された赤い隕石は苦笑いをした。
「はぁ…まぁいいけど…僕は流星群とは違って遠くまでは行けないから…」
「…何で、てたしかお前は一度、流れちまうと消えるだっけか…」
「…うん」
「…そっか(それもそうだよな)」
赤い隕石は願い星の話を聞いて納得していた。
「…だからそれが条件だよ(どうせそんなの無理だし…これで諦めてくれれば…)」
願い星はそんなことは無理なのが分かっていて赤い隕石にそう条件を出したのだった。
「よしゃ!!…そんじゃ行くか!!」
「…え?」
「連れて行ってやるよいろんなところに…」
「な、何言って…」
「だからお前の条件のむってんだよ」
「む、無理だよ!ちっょとの距離ならいいけど遠くまで行ったら僕は流れるのと一緒で消えちゃうよ!」
「?…それもそうか…そんじゃこれならいいだろ」
「そうでしょだから諦めて…わぁ!?」
赤い隕石の答えに予想外だった願い星は驚いてそう言ったがそんな事は気にせずいきなり願い星を自分の額に押し付けた。
「痛い!もう痛いじゃないか!」
「わり…けどこれなら流れる事にはならねぇから大丈夫だろ」
「え?」
「お前さえ流れなきゃ遠く離れところでも行けるだろ?」
「そ、それは…そうだけど…」
「うん、じゃいくぜ!」
「!?」
赤い隕石はそう言って願い星を連れて行ってしまった。
「…!!た、大変だ!?」
「急いで皆に知らせないと!」
赤い隕石と願い星のやり取りを隠れて見ていた流星群達がそう言って他の星達に知らせた。