「あ~また陽乃は休みかぁ。プリントがそろそろ溜まって来てるんだが……」

「先生、僕が陽乃さんの家まで届けます」

「お、さすが委員長の桂木(かつらぎ)!じゃあ頼んだぞ。

他にも陽乃に渡すものがあるから、悪いが桂木。放課後、職員室に来てくれ」

「分かりました」










そんな会話があったとは知らない私、陽乃 一花(ひの いちか)は、今日も学校に行かずに家でゴロゴロしていた。


「一花ー、夕方、絶対に洗濯物を取り込んでね?今日は雨が降るらしいから」

「はーい。お母さんも傘を忘れずにね」

「あら、本当。じゃあね、行ってくるわね」