どうやら自分はなかなかに短気な性格らしい。
自分と理由も言わずに距離を置くソフィアにイライラしてきた。
ソフィアと確実に会うためには
王城勤めの女官たちが暮らす棟の入り口で待ち伏せるしかない。
そう思ったエルマーは仕事が比較的落ち着いていた日に、
棟の前でソフィアを待ち伏せることにした。
柱の陰で身を潜めていると、
ぽつぽつと仕事を終えた女官たちが棟に戻ってきた。
ソフィアが姿を見せたのは女官たちの姿がまばらになり始めた時だった。
「ソフィア、ちょっといい?」
突然現れたエルマーに
ソフィアはもちろん周囲の女官たちもびっくりしている。
エルマーが誰なのかを知らない人はいないから、
みんなどうしたのだろうと好奇の目を向けている。
そういった目から逃れたいと思ったのか
ソフィアは黙って頷くとエルマーを一目のつかないところに連れて行った。
「こんなところまで来るなんて、どういうことなの?」
ソフィアが声を潜めて話す。
「ソフィアは俺を避けてるでしょ。なんで?毎晩ずっと待ってたのに。」
エルマーの声は自分でもびっくりするぐらい低くなっていた。
これじゃあ、まるでソフィアを怒っているみたいだ。
「俺、ソフィアを怒らせるようなこと何かした?言ってくれないと分かんないだろ?」
思わずエルマーがソフィアの腕をつかむと、
ソフィアは思い切りそれを払いのけた。
「これ以上、私をからかうのは止めて!こんなこともう2度としないで。エルマーの馬鹿!!」
ソフィアは泣きながらエルマーに何かを押し付けると、
エルマーの顔を見ることなく走って行った。
自分と理由も言わずに距離を置くソフィアにイライラしてきた。
ソフィアと確実に会うためには
王城勤めの女官たちが暮らす棟の入り口で待ち伏せるしかない。
そう思ったエルマーは仕事が比較的落ち着いていた日に、
棟の前でソフィアを待ち伏せることにした。
柱の陰で身を潜めていると、
ぽつぽつと仕事を終えた女官たちが棟に戻ってきた。
ソフィアが姿を見せたのは女官たちの姿がまばらになり始めた時だった。
「ソフィア、ちょっといい?」
突然現れたエルマーに
ソフィアはもちろん周囲の女官たちもびっくりしている。
エルマーが誰なのかを知らない人はいないから、
みんなどうしたのだろうと好奇の目を向けている。
そういった目から逃れたいと思ったのか
ソフィアは黙って頷くとエルマーを一目のつかないところに連れて行った。
「こんなところまで来るなんて、どういうことなの?」
ソフィアが声を潜めて話す。
「ソフィアは俺を避けてるでしょ。なんで?毎晩ずっと待ってたのに。」
エルマーの声は自分でもびっくりするぐらい低くなっていた。
これじゃあ、まるでソフィアを怒っているみたいだ。
「俺、ソフィアを怒らせるようなこと何かした?言ってくれないと分かんないだろ?」
思わずエルマーがソフィアの腕をつかむと、
ソフィアは思い切りそれを払いのけた。
「これ以上、私をからかうのは止めて!こんなこともう2度としないで。エルマーの馬鹿!!」
ソフィアは泣きながらエルマーに何かを押し付けると、
エルマーの顔を見ることなく走って行った。



