共犯契約〜ヤクザの跡取りに魅入られて〜



 
 そして後日、教室で不良達から腫れ物のように扱われるようになった私の元を訪れた遙が差し出したのは、私に怪我をさせた男が山の中で上半身裸で正座させられ、惨めに泣いている写真だった。
 遙はにっこりと微笑み、状況がいまいち理解出来ていない私の顎を掬った。

「この後殺したよ。安心して、絶対に見つからない場所で処理させたから」
「……………………ぇ」
「言っただろ。望みは何でも叶えるって、誰よりも深い仲で繋がるって」

 呼吸が止まる。待って、そんな。
 私のあの言葉で人一人の人生が。

 私の表情を見つめ、遙は喉を鳴らし楽しそうに笑った。

「花絵、これからお前は俺の女で、共犯だよ」
 

 
 
「共犯契約〜ヤクザの跡取りに魅入られて〜」おわり