プツン!


「あっ、糸切れた。あー、も。遅刻しそうな時に限って、こうなんだから。……別のにしよう」



 数日後。

『ご主人様は、裁縫も掃除も苦手みたいです。だって、わたしを探してくれないし、四角い部屋も丸く掃除してるもの。ご主人様、わたしを早く見つけて。こんな暗い所にずっと一人でいるなんてイヤ。前みたいにご主人様の胸元に戻して』


 数日後。

「あっ、一個無い。……そうだ、糸が切れたんだった。今日着ようと思ったけど、探す時間ないし。……仕方ない、別のブラウスにしよう」



『わたしはここよっ! ハンガーラックの下。ご主人様ーーーっ!』