◯御子柴家 リビング
◯とある日曜日の夜


リアムが舞の耳元で囁く。

リアム「2人っきりだから色んなことできちゃうね?」

舞(何でこんな事になってるんだっけ―――――)


〜回想〜

◯舞の家 朝
◯リビング


四人が席について朝ごはんを食べている。

舞母「明日から旅行行くことになったの〜」

舞はトーストを落とし、リアムは危うく飲んでいた水を吹き出しそうになる。

舞・リアム「えっ!?」
舞父「だから、3日くらい家を空けることになるけど…大丈夫だよね?」
舞(全然大丈夫じゃない)
リアム「大丈夫です!」
舞(嘘でしょ…こいつのせいで、私不安なんだが)
舞母「舞も大丈夫?」
舞(選択肢などないのに…まぁ大丈夫だろう)
「うん」

〜回想終了〜


リアム「2人っきりだから色々できちゃうね?」

リビングのソファで。リアムが舞に”肩ズン”をしている。もちろん、リアムは自分の体を舞の体にぴったりと密着させていた。リアム(暖かい…このままずっとくっついていたい。舞の体温を感じていたい…ううん、でも我儘ばっかりじゃ嫌われちゃう)

リアムが舞の顔を見上げた。

リアム「―――なーんてね!」

リアムがズバッと起き上がって座り直す。

舞(びっくりしたわ…この前の「もうしない」っていう約束破ったのかと思った…まぁ、未だに距離感近いけどね!!)
リアム(危ない…理性のブレーキをぎりぎりかけられてよかった)



◯翌日 二人の学校
◯休み時間
◯教室

舞は席を立っているため、その場にいない。
リアムが自分の机に顔をつっぷす。リアムの友人2がリアムを囲むようにしている。

リアム「舞…」
優雨「リアム、最近御子柴さんの話しかしてないよね。」
波瑠「どんだけ好きなんだよまじで」
リアム「だってさ…かわいいんだよ、すっっっっっっっごい」
優雨・波瑠(よっぽど好きなんだな)
リアム「舞に彼氏できたら辛い。無理。生きていけない」
優雨・波瑠(ぜっっっっったい敵に回したくないやつ第一位だわ)
波瑠「感触はどんな感じなの?」
リアム「0。脈なし。辛い」
優雨・波瑠(リアムって御子柴(さん)の話するときは、好き好きボットもしくは辛い辛いボットになるよなー)
優雨「まぁ、僕も手応え0で告ったら今の彼女にオッケーもらえたから、突っ込むだけ突っ込んでみたら?」
リアム「うぅぅぅぅぅぅぅぅ」


◯一方その頃、生徒会室では
生徒会委員1「えー御子柴先輩、つまんないのー」
生徒会委員2「それなー」

舞の顔に陰りがさす。舞が地面を見つめ、こぶしを握る。肩が震える。