結局、学校に着くまで、葛生君とは顔を合わせることもなかった。 教室に入ると、いつものように不機嫌な顔をした葛生君が隣の席に座っていた。 私はできるだけそちらを見ないようにしながら、自分の席に座る。 葛生君もこちらを一切見ない。 英語の授業で、隣同士でペアワークの授業があったが、その際も話したくないのか、 適当に頷くだけだった。 「授業中くらいは口きいたらどう?」って言いそうになったけど、 また何か言われるのも嫌だったから放っておいた。