スイくんを見上げてみるも、気付いてないのか無視してるのか目が合わない。
誤解されたままになっちゃうんだよ?
好きな子が見てないからってそういう悪ふざけ、緋織先輩よくないと思うよっ!?
「というわけで緋織先輩を連れて帰ります」
「お、おお。……ガチで付き合ってんの?」
「ご想像におまかせします」
「オレは緋織から答え聞けるんだけど……」
「付き合ってます」
「マジかぁ」
「付き合ってないよっ!?」
スイくんってそんな冗談言う子だっけ!?
びっくりだよ!
スイくんが、成世先輩と会って帰ってきたら別人みたいになっちゃった。
もしかして!
成世先輩に何か吹き込まれた、とかっ!?
おのれ成世先輩、許さない……っ!
今度会ったら一回はサソリ固めを決めるっ! ジャーマンスープレックスでも可!
でもその前にスイくんを正気に戻さなきゃ!
「大ちゃん! 練習試合はまた今度やろうね! 至急でやらなきゃいけないことができたから、マッハで帰るっ!」
「お、おう、頑張ってな。……四宮くんも」
スイくん行こ! と引っ張る間もなく、スイくんも私と同じスピードで付いてくる。
「……俺も早く二人きりになりたいです」
柔らかい雰囲気でそんなことを告げられた。
えええ!? 嬉しいけど、やっぱりなんかおかしくないっ!?



