クールで一途な後輩くんと同居してみた



 もっと知りたかった。もっと一緒にいたかった。なんで勝手に死んじゃうの。


 勝手に涙がこぼれ落ちる。勝手に悲しんで勝手に怒って勝手に泣いて。


 全部私の勝手。


 お父さんは、勝手な私を見てどう思うのかな……?


 なんで、そんなことすら想像させてくれないのかな……。



「思ってること全部、お父さんに言ってきてください」



 ――俺、待ってますから。


 
 スイくんの穏やかな声が耳を撫でる。


 私は一度だけ小さく頷いて、涙を拭った。


 逃げるのはもうやめ。


 戻ったらちゃんと話をしよう。



「というわけで」

「えっ」



 ぐら、と体が後ろに傾く。


 視界が天井を向いた。




「ここからは、俺といちゃつく時間です」




 布団の上でスイくんと横になって向かい合う。


 なんとなく、話を打ち切ってくれたのかなって感じる。


 四宮家での同居も残すところ少し。


 ここは甘えてしまうしか、ない。



「な、なにする……?」



 スイくんの服を掴んで見上げた。



「こうやってくっついて……」

「う、うん」

「キスは……?」

「い、いいよ……っん、」



 許した瞬間に唇が触れる。


 そ、そんなにしたかったんだ……。


 十年分、だもんね。一年も満たない私でさえ思ってるんだから、スイくんはそれ以上に決まってる。