クールで一途な後輩くんと同居してみた



 嫌いとか苦手になっても、顔を合わせて会話しなければならないのが私達の関係性だ。


 内心気まずさを感じないでもないけど、私は好きな人を相手をしているから嫌な気分になることはない。


 スイくんもあの後いつも通りの態度に戻ってくれた。


 一緒にテレビを見て、買い物に行って、宿題をして。


 そして夜はまたなんとも言えない距離で一緒に眠る。


 無関心、ってやつなのかもしれない。


 不安はどんどん膨らむばかりだ。







「……緋織先輩、布団近付けましょうか」




 スイくんがそう提案してきたのは、夏祭り前日のことだった。



「へ……い、いいのっ?」



 私の心は大盛り上がり。


 まだ見放されてなかったっ……!?


 すぐに布団の端を掴み、引きずる姿勢をとる。



「ほんとにっ!? やるよ!?」

「……どんだけ喜ぶんですか」

「や、あのっ、えへっ……ずっとくっついて寝たいなって思ってたから、さ?」

「ぅ、ぐ……、そうだったんですね。
……わか、りました、覚悟決めますよ」



 スイくんの方からも歩み寄ってくれた布団は、ぴったりと横並びになった。


 一つの大きな布団になったみたい……。



「ね……早く、寝よ?」



 寝転がってスイくんの服を軽く引く。



「……ですね」



 すぐ隣でスイくんが横になった。


 ……ち、近い。


 これ、ドキドキして眠れないね……?