「ふんふ~ん♪ ……えっ!? 緋織ちゃん!?」
「おはようございますっ!」
「おはよ~! 早いね!?」
「あ、いつもこれくらいに起きてます!」
「すご~い! スイくんていつもお寝坊さんなのよ?」
スイくんも起きてるんだけど、そっとしておいた方がいいかな。
「何か手伝いましょうか?」
台所を覗く。お味噌汁を作っているようだ。
「あ~いい、いい! 緋織ちゃんはくつろいでて!」
客人禁制、とでも言わんばかりに台所から押し出され、私は並べられた座椅子に一人で座った。
くつろぐ、って言われてもなぁ。
いつもならこの時間は洗濯機を回して、ご飯の準備をして、お母さんが起きるのを待って。
そうだ、お母さんに連絡……しなくていいか。何をしてるのか、大体想像できるし。
スイくんは、二度寝でもしたのかな。
何を考えてるんだろう。
ニュース番組が流れるテレビに顔だけ向けてみるけど、内容は頭に入ってこない。
「ね~緋織ちゃん、花火好き?」
「えっ、はい、好きです!」
「近くに神社があってね、毎年小さなお祭りをしてるんだけど……、お祭りの屋台で夜ご飯を買って、縁側で手持ち花火をするのが毎年の四宮家なの!」
だから今度花火買ってくるね~! と明るい声。
夏祭り、花火。
……それだ!



