久我先生は今日は日勤らしく、既に私が帰る頃には上がっていた。
「――っつー! 毎回毎回、なんで麻酔科はこんなに残業だらけなんですか!」
今日も居酒屋で五十嵐先生に愚痴を吐く。けれど、昨日と違うところがひとつある。今日はマリちゃんも一緒だ。
「仕事終わりの説教なんて聞きたくない」と言うマリちゃんを無理やり引っ張り、私と五十嵐先生のお勉強も兼ねた飲み会に同席させた。
「私なんて早く帰れたところを小夜先輩に連れられたんですからね! まだ研修医なのにあんまりですよ」
マリちゃんも愚痴を吐きつつ、けれど、隣に座っている五十嵐先生を見て顔を赤らめているのが分かった。
マリちゃんとは仲違いしたくない。
私が五十嵐先生とマリちゃんの恋仲を取り持つ役目をしたらいい。



