「救急外科……ですか。専門じゃないオペってどこですか?」
「消化器外科よ」
「…………消化器外科」
「久我先生が執刀医。助手は研修医」
「久我先生が……けっ、研修医!?」
私とマリちゃんは身を乗り出して質問する。安達さんは「そうなのよー」と呆れながら言葉を返した。
久我先生が消化器外科のオペをしただなんて、全然知らなかった。
「救急外科の先生は何を……」
「腰抜かしてただけ。でも、久我先生は電話口で消化器外科の先生と連絡を取りながらしたから、失敗はしなかったんだけど。終始ヒヤヒヤしてたわよ」
手術が成功したのなら良かったけど、成功できたのは多分、久我先生が心臓以外のオペもしたことがあるからだ。
そうでないと通常任せてなんてもらえないだろう。
マリちゃんは隣で身震いしている。私だって、そんな危険なオペの麻酔は絶対にごめんだ。



