焼き鳥を口に頬張りながら、良い食べっぷりを見せる五十嵐先生は私の質問に喉を詰まらせたようだ。
「ゲホゲホッ……てめぇ、オレを殺す気か!?」
「え、だって彼氏いるかなんて聞くから……」
「幸野に目をつけるほど女に飢えてねぇよ。おまえみたいな小娘は眼中なしだ!」
……なっ! 言わせておけば次から次へと……!
机の上に置いていたジョッキを手に持ち、口につけて喉に一気に流し込む。そんな私を見て、
「おい、アホ! 一気に飲むな!」
五十嵐先生は私の手からジョッキを取り上げた。
どんなに酔っていても五十嵐先生は人体の気遣いを忘れない。
それなのに私はまた迷惑かけて……こんなだから、彼氏ができないんだろうか。
「私、小娘じゃないです! もう二十六なんです! 友達は皆結婚していくし、子どもの画像見せられた日には気が狂いそうになるんです!」
「そうか悪かったな」
少しも申し訳無さそうな表情をしていない五十嵐先生。この人に人の心はあるのだろうか。



