多すぎて迷ってしまう。なかなか決められない私に五十嵐先生は何かを感じ取ったのか、
「安心しろ。誰も、てめぇみたいな小娘に奢ってもらおうなんざ、微塵も思ってねぇから。ちゃんと奢ってやるよ」
お会計の心配でなかなか料理を頼めないと思われてしまっていた。
お言葉に甘えて飲み物からデザートのアイスまでを一通り注文すると、すぐに五十嵐先生が頼んでいたであろう大ジョッキのビールと、私が頼んだ烏龍茶がテーブルに運ばれた。
「んじゃ、今日も一日おつかれー」
ジョッキを片手に差し出してきた五十嵐先生に、
「お疲れ様です」
烏龍茶のグラスを差し出し、チンと、音が交わった。
五十嵐先生は大ジョッキに口を付けず、無表情で私に目を向けた。
……なんだろう、ひどく嫌な予感がする。



