君の矢印【完】






「ほ、本当?」



「本当。いこいは?誰が好きなの?」



「わ、分かってるくせに…意地悪、」



こんなに顔真っ赤で、律くんのことしか見てないのに分かってよ…。



「分からないよ。」





「り、律くんが好きなんだよっ、」



精一杯絞り出した声。届いたよね。



手繰り寄せて、ちゅっと律くんの唇にキスを落とす。



チューーー



「っ…な、何してんの」



りっ、律くんの顔真っ赤だ。



口を隠して、うるうるした目で見てくる律くん。ふふっ、可愛いね。



「り、律くんにたくさん意地悪されたから仕返し!私も好きな人にしかキスしてないっ」



律くんみたいな大人なキスは出来ないけど、仕返しとして触れるだけのキスをしてやった。


ふんっ、どうだっ!



「あー、たまんね。もう一回。」



「え、ええ!?」



そう言われて、形勢逆転。



誰も通らない夜の歩道橋でキスが降り注いだ。



fin