「先生」って呼ばせないで

淫乱女って何…?


どういうこと…?


「今さらどのツラ下げて学校来てんだよブス!」


「キモいんだけど」


「帰れよ淫乱」


次々と投げつけられる言葉の刃が、意味も分からぬまま心に突き刺さっていく。


そこへ梓が入ってきた。


「あ…梓、あの―」


梓なら庇ってくれるかもしれない。


その期待は簡単に打ち砕かれた。


「何?話しかけないでくれる?」


誰も、助けてくれなかった。


誰も、庇ってくれなかった。


“ねぇ、あの子じゃない?”
“あぁ、高松先生をハメた子?”
“噂通りの顔じゃん”
“何それ?淫乱顔ってこと?”
“淫乱顔とかウケる”
“自業自得っしょ”
“あの子のせいで高松先生クビになったもんねー。ほんと許せない”


廊下を歩けば聞こえてくる悪口の嵐。


私は何も悪くないのに。


いつから私は悪者になったんだろう。


私は被害者なのに。


「…もう…いいや」


学校なんてどうでもいい。


友達なんていらない。


部活なんてやりたくない。


もう懲り懲りだ。