「うん…」


「まぁ一応、乃蒼が落ち込んでたって廉に言っとく」


言ったところで何も変わらないとは思うけど…。


廉くん頑ななんだもん…。


あーあ。


明日から嫌だなぁ。


廉くんがいろんな女の子たちに囲まれてるところなんて見たくない。


冷たい廉くんも見たくない。


廉くんを伊吹先生だなんて呼びたくない。


敬語で話したくない。


「ほんとに廉くんのことが好きなのね。怜はお役御免なんじゃない?」


お母さんがダイニングテーブルにオムライスを置きながら笑った。


「オムライスだ!やったー!食べていい??」


「お役御免でもいーよ。こんな可愛いのんを見れるのは俺だけだし」


お母さんのオムライスがこの世で1番好き。


下がっていたテンションも爆上がりだ。