「廉のこと?」


「なんだ、知ってたの?」


驚くかと思って楽しみにしてたのに、残念だ。


「うん。アイツから聞いた」


「へ〜、廉くん話してくれてたんだ。意外」


だって冷たいんだもん。


再会して私は嬉しかったのに、廉くんはずっとクールだったし。


喜んでるのは私だけなんだと思ってた。


「意外か?アイツ、卒業してからもずっと乃蒼のこと気にかけてたぞ」


「そうなの?でも、今日会った廉くんは冷たかった…。私が知ってる廉くんじゃなかったよ…」


「廉は昔からクールな奴だよ。廉に遊んでもらってた頃の乃蒼は小さかったから、素で接してなかっただけだろうな」


そっか…。


あれが廉くんの素…。


「そんなガッカリすんなって。それに、アイツはもう教師だろ?しかも担任。廉なら、割り切った関係でいたいって考えてるだろうし、しょーがないよ」