「先生」って呼ばせないで

私が知ってる廉くんはずっとニコニコしてて優しかった。


そりゃ、幼児相手に無愛想なわけがないんだけど、こっちが本当の廉くんなのかと思うと少しショックだ。


素の廉くんはクールな人だったんだ。


知らなかったや。


「もう帰りな。門まで送ってく」


「嫌だ。もっと話そうよ」


私は廉くんと他人のようになるのが嫌。


絶対そんな接し方したくない。


「私、今好きな人がいるんだけどね、どうやって距離縮めればいいかな?」


「知らねーよそんなこと」


…。


「今勉強すっごく頑張ってるの!次のテスト見てて!」


「それはなにより。明日のテストに備えて早く帰ったほうがいいんじゃないか?」


「ねー、冷たいっ。もっと会話したいっ」


昔はあんなに可愛がってくれたのに、今じゃ冷たくあしらうだけ。


そんなの寂しい。