「先生」って呼ばせないで

「新学期早々寝るな。HRを始める」


…冷たそうな先生。


ちょっと怖いかも…。


「とりあえず全員に自己紹介してもらうから、一言考えとけ。俺は隣町の高校から異動してきた伊吹廉だ。教科は数学。よろしく」


…え…?


夢……?


伊吹廉って言った…?


黒板にも綺麗な字で伊吹廉と書いてある。


夢じゃない…?


「廉…くん…?」


廉くん…だよね?


目が悪くて顔はよく見えないけど、伊吹廉ってそんなによくある名前じゃないし。


「じゃあ出席番号1番から順に自己紹介していこうか。名前となにか一言。1番は…相沢か。いけるか?」


「はい。えぇっと…相沢翼です。趣味は―…」


最後に会ったのは7年も前だから、確証はないけど、でも。


年齢もちょうど25くらいだし、同じ漢字の別人とは考えられない。


どうしよう、まさか廉くんに再会するとは思ってもみなかった。


この前懐かしい夢を見たばかりだし、なんだか緊張するな…。


変に意識してしまう。